厄除け祈願について
「厄除け祈願」…って?
わが国では古来より人生の節目を「厄年」として忌み慎む慣わしがあります。
この厄年とは、病気や事故、その他何らかの災難に遭う恐れの多い年令とし、最近、特に都市部ではあまり耳にする機会が少なくなっておりますが、科学の発達した今でも、全ての行動において慎むべき年と言われております。
厄年は、一般的に、数え年で男性は24才・42才・61才、女性は33才・36才とされ、(地方により多少異なる場合があります。)中でも男性の42才、女性の33才を「大厄」と呼び、またその前後の年令を「前厄」「後厄」 として、特に忌むべき年令とも言われております。
※年齢は全て「かぞえ年」
それは決して迷信やただの風習と一括りで片付けてしまうべきものではありません。
この年令を考えますと、男性も女性も、加齢によって体質が変わったり、結婚や出産、社会における立場の変化などなど現代の生活のおいても当てはまる人生の転換期でもあり、肉体的にも精神的にも調子を崩しやすい時期といえます。
「厄年」の間、どう過ごせば…?
一概に「何々をしなさい。」とは言えませんが、やはり肉体的にも精神的にも無理が溜まっている時かとも存じます。できうる限り無理をせず、できれば新しい事には手を出さない方が無難かもしれません。
早めに健康診断を受ける、あまり事を性急に進めず自らを振り返ってみる、など、自分自身のメンテナンスをする時間をたっぷりと取っていただきたいものです。
後、地方にもよりますが、厄年までに貯金をしてその時期に散財したり、女性の出産なども「厄」を免れるなど言われております。
それだけで良いのですか?
どんなに注意をしていても、思いもかけず降りかかってくるのが「厄(災難)」です。
そんな時人々は、古来より人間の力だけではどうしようもないことを、人知を超えた存在である「神仏」に頼ってまいりました。
当山、桂岩寺の「矢田観音さま」もそんな人々の願いをたくさん受け止めてこられました。どうぞ、皆さまのその願いを観音さまにお預け下さい。
きっと「大難は小難に、小難は無難に」と、お守り下さることでしょう…。